本屋で、平積みされていた訳でもなく、棚に並んでいた本をふと手に取り購入した。
1985年8月12日に日本航空123便が御巣鷹の尾根に墜落した、あの事故に関する本。
歌手の坂本九さんが無くなった事でも有名な飛行機事故。
この事故は僕が15歳の夏休みに起きた。
暑くて暑くて外に出たくなかった夏休みのその日、クーラーの効いた部屋で見ていたテレビで、同じ歳くらいの女の子がヘリに宙吊りになって救出されるシーンを見た。
今でもハッキリ覚えている。
死者520名。
生存者4名の壮絶な事故。
その事故に関する新事実が記述されている本作。
著者は当時日本航空で働いていたスチュワーデス(当時の呼名)さん。
既に何冊か書かれているみたいだけど、他の本は読んだことがない。
当時の日本航空で働いていたということで、僕らでは知りようもない情報が生々しく記載されており、更に徹底的に憶測を排除し、様々な事実が淡々と記載されている。
著者とは反対に、あとがきの森永卓郎氏はこれらの事実を元にある仮説を立てているけど、これがまた的を得ている。
「これは事故ではなく事件。なんらかの隠蔽工作がされた。」が間違いのない結論ではないかと思う。
日本経済にまでその影を落とすことになる仮説。
この本に書いてある新事実が本当だとしたら、メチャクチャ怖いし、日本って国は終わってるなと思う。
ホントに怖い😱
この事故が僕の記憶に残っているのは当時のニュースだけではない。
僕が大好きな本に山崎豊子 著「沈まぬ太陽」という全5巻の長編小説がある。
この物語は実在する労働組合員として日本航空と戦い続けたある社員の物語。
実際にある史実に基づいて脚色されたフィクションなんだけど、この小説が異常に面白く大好き。
そしてこの小説の中にもこの123便墜落事故が出てくる。
事故現場の視察や遺族との対話、世話役として奔走する姿がしっかり描かれている。
そんな「沈まぬ太陽」と本書「日航123便 墜落の新事実」を重ね合わせて読んでみることをオススメする。
この事故でまだまだ納得できていないご遺族の方に、心休まる日が来ることを切に願います。