どこだかの本レビューサイトで見かけた作品。
作家の誉田哲也さんの名はたびたび見たことはある。
しかし作品を読んだことがなかった。
レビューを見る限り、例の「北九州連続監禁殺人事件」をベースに構築された作品であることはわかる。
フィクションらしいので、さて、どんなカタチに作り直されているのか楽しみである。
17歳の少女が警察に保護を求めたことから発覚する、世にも悍ましい戦慄の殺人事件。
少女が暮らしていた部屋にはもう一人の女が住んでいた。
そして二人は明らかに虐待の対象となっていた形跡がある。
マンションの一室では恐怖支配で家族同士に殺し合いをさせていた。
北九州連続監禁殺人事件は、僕の記憶の中に鮮明に残っている。
豊田正義のノンフィクション「消された一家-北九州・連続監禁殺人事件」も読んだことがあり、この事件を題材にした映画やドラマも数本見たことがある。
事件発覚当時はセンセーショナルにワイドショーなどで取り上げられたが、事件の全容が見え始めると途端にトーンダウン。
その理由は、あまりにも人間の思考を超えた内容で、過激すぎるため報道が自粛をしたとのこと。
それほど異常な世界の話である。
予想通り、本作は「北九州〜」事件を題材にしていた作品だった。
読んでいてフィクションではなくノンフィクションなのではないか?と思わせるほど事件に忠実な内容だった。
虐待の内容、家族を取り込んでいく様、恐怖政治で家庭を崩壊に導き、殺人を犯し、そして死体をバラバラにして遺棄し証拠隠滅を図る。
そしてその全てを他人にやらせる。
その術まで僕が知っている事件のママであった。
これって、人物名や地名こそ違えど、ほぼ完全にノンフィクションじゃね?
これをノンフィクションと謳っていいのか?
と疑いが深まり、そろそろ読むのをやめようかなと思い始めた後半から一気にフィクションとなる。
なるほど。
そうきたか。
思わずニヤリとしてしまいました。
なかなか面白いエンディングでした。


