いろんなレビューを見て、読んでみたいと思う本はリスト化している。
で、本屋でそのリストを眺めながら購入する本を選ぶんだけど、いざ購入という段階になって「あれ?この本なんでリストに載っているんだろう?面白いのかなぁ?」となり、リストに載せた理由がわからなくなることが多々ある。
そして本作もそんな本でした。
著者の太田愛さんも読んだことないので存じ上げないし、作品もよく知らない。
誰がリストに入れたんだ?と思うくらい失念していた作品だ。
上下の2巻、しかも厚めなのでガッツリ読む。
白昼の駅前広場で4人が殺害される通り魔事件が発生。犯人は逮捕されたが、ただひとり助かった青年・修司は再び襲撃を受ける。修司は刑事の相馬と、その友人・鑓水と暗殺者に追われながら事件の真相を追う。
いやー!
メチャクチャ面白かったぁ!
息つく暇も無いくらいのスピード感で話が進んでいくので、読み進める指が止まらない!
読了後調べてみると、著者はウルトラマンティガの脚本家としてデビューし、後にテレビドラマ「相棒」の脚本も務めた方らしい。
なんだかうなづける。
読んでいる最中も「これ映画にしたら面白いだろうな」と思っていたし、本を読みながら映画を見ている感覚に陥っていたくらい。
文章読んでいるのにスクリーンで絵を見ているような。そんな感覚。
脚本家と小説家はきっと似て非なるものなんだと思う。
例えば僕が生業としているデザインワークでも印刷物とWEBのデザインは大きく違う。
デザインの基本をわかっていなかれば両方できないが、それぞれの特性も理解していないと両方作れなかったりする。
それと同じように脚本と小説の両方を熟知し、理解した上で脚本と小説を書き分けるのはすごいことなんだろうなと思う。
しかも本作は小説家としてデビュー作なんだとか。
すげーなぁ
で、作品についてなんだけど。
とにかく先にも書いた通り、映画向きの作品で夢中で読んでしまった。
展開がコロコロ変わり、読者を気持ちよく翻弄する。
初っ端は通り摩殺人事件の現場から。
主人公の少年はその被害に遭う。
まさにその現場にいるような臨場感と恐怖。
そしてその通り魔事件に隠された、ある陰謀が少しづつ明らかになっていき、様々な思惑や陰謀に多くの人間が振り回されていく。
ハラハラドキドキするシーンもあれば、ぐっと涙を堪えるシーンもあり。
登場人物一人一人が丁寧に描かれていて、気持ちもガッツリ入り込めるかなりの良作でした。
いやぁ面白かったなぁ。
どうやらこの作品は3部作になっているらしく、引き続き「幻夏」と「天上の葦」を読むことにする。
今年中に「幻夏」を読み終えて、来年は「天上の葦」から読み始めたいな。
しばらくは太田愛にハマりそうだ。
あと映画化してくれないかなぁ。マジで。

