Aではない君と|薬丸岳 を読んで

薬丸岳 著「Aではない君と」 【読書感想文】

薬丸岳作品の読書を再開!

あらすじ
離婚後、仕事もプライベートも順調だった吉永の息子(中学2年生)が殺人罪で逮捕。
逮捕後一切真実を話さない息子の翼とどう向き合えば良いのか悩む吉永。
加害者にならざるを得なかった少年とその親が抱える十字架と苦悩。
「真の更生」とは何なのか、事件と向き合う親子の物語。

感想
やはり薬丸岳の作品は心に響く。
とっても重くて重くて仕方ない。
直視できないお話がとてもリアルに描かれていて、絶対に体験したくないと思う。

しかしこの作家さん、一貫して1つのテーマを描き続けているらしい。
犯罪に関わる被害者と加害者、そしてその家族がある事故を元に犯罪に向き合い、更生とは何なのか?贖罪とは何なのか?法律の不条理、世間との関わり方、そして生き方までをツラツラと書き綴っている。

「物事のよし悪しとは別に、子供がどうしてそんなことをしたのかを考えるのが親だ」
そんなセリフが胸に突き刺さる。
僕も離れて暮らしているが、いちおう親だ。
ほとんど会うことがない、既に成人となった2人の息子と久しぶりに会いたくなった。

引き続き薬丸岳の「逃走」を読む。

タイトルとURLをコピーしました