生皮|井上荒野 を読んで

井上荒野 著「生皮 あるセクシャルハラスメントの光景」 【読書感想文】

ちょっとね、暗いお話や重い話の作品が続いたので、少し雰囲気の違う本が読みたくて購入。
セクハラの話らしい。

▼あらすじ
動物病院看護師の咲歩が通っていた小説講座。
その講師から受けたセクハラを7年経ってから告発した。
この告発を切っ掛けに様々な関係が捻れてゆく。

▼感想
読み始めて、主人公の女性の心理とかが細かく描写されていて、少し鼻につき、正直読み進めようかどうか迷った。

読んでいる最中も7年経ってから告発する?だってホテルに着いて行ったんでしょ?と男性目線の感想しか持ち合わせていなかった。

セクハラなんか自分はやらないし、物語の中の話だとすら思っていた。

ところがね、読了後。

なんてセクハラに対して無知だったんだろうと大反省することになる。

告発する勇気や7年も苦しんだ心情を少しだけだけど理解出来たような気がするんだよね。
ま、男性の僕には完全に理解することは無理なのかもしれないけど、なるほどなぁそうなんだぁ、と噛み砕いて理解することができた。

そこまで丁寧に書き綴られている作品だし、やはり女流作家さんにしか書けない内容だと思う。

話題の松ちゃんや中居くんは恐らく「同意のもと」と発しているんだろうけど、この作品を読んでしまうと違うように見えてくるから不思議だ。

男は調子に乗っちゃいかんね💦

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