社会的地位のある50代の男性が、ある日突然SNSで殺人犯と特定され、顔写真や住所、勤め先などの個人情報が晒される。
迫り来る社会からの逃亡劇。
そして真犯人探し。
まんまと騙されたまま読み進めていました。
最後は「???」だらけで、冒頭まで戻って読み返してみたり、忙しくページを捲り捲り。
そして最後に納得😊👍
逃亡劇の部分では冒険活劇を読んでいるような錯覚すら覚えるほど興奮して読めたし、トリックも最初はわかりにくいけど、わかってしまえば意外に単純な仕掛けだったりして面白く読める作品。
犯人の半生というか闇落ち部分をまた続編とかで綴ってくれればまた読んでみたい!
また、SNS社会での恐ろしさを垣間見た。
最近の小説にはSNSでの情報の伝達力、拡散力をネタに言葉の暴力、情報の真偽性を問う作品が多いように思う。
無責任な発言や拡散が、如何に社会を巻き込んで大群の威力となるかがリアルに綴られていて恐ろしくなる。
このような作品を読むたびに「自分は気をつけよう」と思いながらも、実は何処かの誰かを追い詰めるような行動をしているのかもしれないと思うと恐怖でしかない。
SNSで便利なった分、社会はおかしな方向へ進化してしまったようだ。